はじめに
今回紹介するガンダムは、
HGUC 100「ユニコーンガンダム(デストロイモード)」です。
キットは2009年11月発売。定価1,800円(税抜)。
ユニコーンガンダムは小説およびアニメ「機動戦士ガンダムUC」で、
主人公のバナージ・リンクスが搭乗する主役ガンダム。
記念すべきHGUCシリーズ100番目にリリースされた
ユニコーンガンダムのデストロイモードです。
ユニコーンモードを別キットとして分け、デストロイモードのみの
スタイリングと可動を重視した構成。
クリアパーツで再現された全身のサイコフレームが最大の特徴である
ユニコーンガンダム(デストロイモード)の簡単フィニッシュを紹介いたします。
※機体本体と基本装備のみに
ゲート処理、合わせ目消し、部分塗装、スミ入れ、つや消しクリアーの
簡単フィニッシュを施したキットの素立ちレビューとなります。
素立ち総観
装備はビームマグナムとシールド。
やはり全身の赤いサイコフレームが目を引きます。
関節構造
首関節はνガンダムと同様のボールジョイント基部が
上方へ傾けられるタイプ。
俯きポーズも得意です。
腰は腹部に受けがある一軸ボールジョイント。
ポリキャップは珍しい赤色です。
肩の接続もνガンダムと同じく軸パーツの組み合わせ構造。
肩のスイングも可能で胸も張れます。
股関節はボールジョイント接続ですが、
腰を中心に関節基部が軸回転できます。
足首のボールジョイント。接地性は高くありません。
合わせ目
本体の合わせ目箇所は非常に少ないです。
肩アーマー内部の側面。これは処理しやすいですが、
太ももの下部は、簡単フィニッシュで仕上げる構成上
処理が難しいので、そのままにしました。
あとはビームマグナムの中心に合わせ目が出ます。
部分塗装
頭部はツインアイをメタグリーンで塗装。
額のメインカメラはシール。
こめかみの細かいバルカン口をグレーで。
アンテナの後ろ側をホワイトで塗装。
胴体上部に飛び出しているサイコフレームは、
円形状部分だけを残し周りをホワイトで塗装。
ここの塗装難易度は高めです。
足首アーマー可動部の一部をグレーで塗装。
バックパックはサーベルホルダー基部と
4つのバーニアをガンダムメカグレーで塗装。
リアスカート内部のバーニアもメカグレー。
ビームマグナムのカートリッジ部をメカグレーで塗装。
また、正面センサー部にはシールを貼っています。
シールドは4枚のサイコフレームの接続ピン部を
裏からホワイトで塗装しています。
注意点
本キットは、全身にサイコフレームのクリアパーツを挟み込んで
組み立てる構成になっています。
簡単フィニッシュでは組み立て後につや消しクリアーを吹くのですが
それではクリアパーツにもつや消しがかかり、透明感が無くなります。
私はクリアパーツ以外のパーツをバラの状態のままで
つや消し塗装をおこない、その後に組み立てる手順にしました。
バラのパーツを塗装するときは、ダンボールの板に両面テープを貼り
それに各個パーツを貼り付けてから、つや消しスプレーをかけました。
また、バックパックのビームサーベル基部が折れやすいので
触っているときは要注意です。
キット比較
キット素組みと比較。パッと見はほとんど差異がありませんので
キット自体が優秀な出来だとわかります。
ついでにユニコーンモードの素組みと並べて。ユニコーンモードは
こうやって見ると驚きの白さです。身長差も設定通りですね。
HGUC 086 νガンダムと比較。ユニコーンはνの後に開発された
ガンダムなので、ぼんやりと繋がりが感じられる箇所があります。
カトキデザインはそこが非常に上手いです。
素立ちキマリ度
評価:★★★★☆ 星4つ
デストロイモード固定なのでプロポーションはバッチリ。
真っ白な機体色に真っ赤なクリアパーツのサイコフレームが
カッコよく映えます。
ただし、ヒジ関節とヒザ関節に緩い部分があり
ガタつくことがあるのでマイナスでした。
そこに安定感があれば素立ちは完璧だったと思います。
思起 ユニコーンガンダム
機動戦士ガンダムUCは原作小説連載中、マリーダというキャラクターが
ガンダムZZで登場したプルのクローンの一人だと知ったことで、
興味を持っていました。
実際に原作を読み始めたのは最終巻が発売される直前頃で、最後まで
一気に読み進めました。文章は読みやすくて構成も上手く、
ガンダムファンならばニヤリとするネタが多くあり、不遇なZZ関連の
設定を拾い上げているのも読んでいて嬉しかったです。
OVAアニメの出来も素晴らしく、ブルーレイディスクは全巻揃えました。
やはり私も地上戦でMS運動会と言われる第4巻が一番好きで、
何回でも見たくなります。
ユニコーン自体のデザインも本当によくできていると当時感心しました。
ほぼ白一色カラーで一本角のバイザー頭部、ガンダムのセオリーを外した
ユニコーンモードから、ガンダムの記号を散りばめ且つ全身に真っ赤な
サイコフレームを露出させるデストロイモードへの変身は、
インパクトが凄かったですね。
実物大ユニコーンもいつか生で見てみたいです。
ユニコーンガンダムのキットは、兄弟機を含めて数多く商品化されていますが、
組んだことがあるのはHGUC100番と101番のユニコーンのみです。
各モード再現には全身の装甲に可動箇所が必要となるので、HGのサイズと
価格帯だとユニコーンモードとデストロイモードを別々のキットに分けて
発売したのは正解だったと思います。
101番のユニコーンモードにはバズーカや平手が付属するので、
両方のモードの購入をおすすめします。
おわりに
HGUC 100 ユニコーンガンダム(デストロイモード)は、
クリアパーツを全身に組み込む構成上、パーツをバラした状態で
つや消しクリアーを吹いてから組み上げるという、
通常の簡単フィニッシュ手順とは逆になります。
ただしパーツ分けが優秀なため、作り難いということはありません。
HGUC100番として気合の入った作りとなっており、数々の
バリエーションの基となった優秀なキットです。
アクションを楽しむ場合は今の目で見ると若干可動範囲に不満はありますが、
素立ちでは大変見栄え良く飾ることができるでしょう。
ではでは。
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