はじめに
今回紹介するガンダムは、
HGCC 177 「ターンエーガンダム」です。
キットは2014年04月発売。定価1,400円(税抜)。
ターンエーガンダムはTV及び劇場版アニメ「∀ガンダム」で、
主人公ロラン・セアックが搭乗する主役ガンダム。
オールガンダムプロジェクト(AGP)後期にHGでリニューアルされた、
ホワイトドールことターンエーガンダムの簡単フィニッシュを
レビューいたします。
※機体本体と基本装備のみに
ゲート処理、合わせ目消し、部分塗装、スミ入れ、つや消しクリアーの
簡単フィニッシュを施したキットの素立ちレビューとなります。
素立ち総観
右手にビームライフル、左手にシールドを装備。
コアファイターや胸部マルチパーパスサイロの差し替え等は
オミットしています。
関節構造
首関節はダブルボールジョイントですが、根元にグレーの
カバーパーツを取り付けるため、若干可動が犠牲になっています。
胴体は腰部一か所のボールジョイントのみで動かします。
肩の取り付けはボールジョイントではなく棒軸タイプです。
肩アーマーを棒軸に通し、腕部を取り付けます。
腕を前に上げる際に、設定や旧1/144のように肩アーマーが
回転できないため、可動が制限されます。
上からではわかりませんが、肩部は若干スイングができます。
ビームサーベルラックがある肩アーマー後部も、少しだけ
後方に動かすことができます。
股関節は近年スタンダードな、太ももロールありの棒軸関節です。
足首関節のボールジョイント。
デザイン上しょうがないですが、ほぼ動きません。
スネ部は上下に分割されており、前方に少しだけ可動します。
腕と脚はそれなりの可動域がありますが、残念ながら接地性はほぼゼロです。
合わせ目
頭部は前後分割。
腕部は、上腕と前腕の側面部に合わせ目が出ます。
脚部は膝アーマー、スネ上部、スネ下部で正面に合わせ目が出ます。
スネ部はまず上部の合わせ目を消してから下部を取り付け、
下部の合わせ目を消しました。
ビームライフルの中心にも合わせ目あり。
部分塗装
頭部は額の「∀」マークをメタグリーン、
ツインアイをイエローで塗装。
コクピットむき出しはターンエーの特徴の一つ。
クリアパーツ内部にはパイロットスーツ姿のロラン君らしき
ディテールがありますが、真っ白だったのでレッドとブルーで
ちょこっとだけ塗装しました。
コクピット周りもグレーで塗装しています。
コクピットブロック下部もブラックで塗装。
前腕の太い黒ラインは付属シールを使用。
太もも正面の太い黒ライン、黒◣、赤●も付属シール。
膝アーマーの赤ラインもシールを使用しています。
スネは正面のディテール内をブラック、
側面のスラスター内をグレーで塗装。
ビームライフルは各レッド部と、強度を上げるためかアレンジとして
追加された銃口先端部をグレーで塗装。
シールドは裏側の腕固定フレームパーツをグレーで塗装しています。
注意点
本体の合わせ目箇所は多いです。特にスネ部の合わせ目消しが難易度高。
長いおヒゲの先端フラッグを処理する際には破損に注意です。
コクピットが目立つので、パイロットの塗装もできる限り
やっておくのがおススメです。
キット比較
始まりのガンダムであるRX-78-2ガンダムと、
ある意味では終わりのガンダムとなるターンエーガンダム。
ターンエーを超える衝撃的なデザインのガンダムはこの先
出てこないと思います。
並べてみると、機体のカラーリング配色は
かなりRX-78を踏襲していることがわかります。
素立ちキマリ度
評価:★★★★★ 星5つ
文句なし。
劇中のイメージとプロポーションそのままと言ってもいいです。
思起ターンエーガンダム
「∀ガンダム」は、私が大変思い入れのある大好きな作品の一つです。
ガンダムXが終了してから2年。ガンダム飢餓状態の中で発表された∀に、
当時かなりの期待で胸を膨らませていました。
ガンダム20周年記念、Vガン以来の富野ガンダム、傑作だった
ブレンパワード、といったことも期待値を上げる要因だったと思います。
そんな中で、シド・ミード氏のイメージイラストが
私に絶望を突きつけたことは言うまでもありません。
主人公機ターンエーガンダムの第一印象は、大抵のガンダムファンの
方々と同じ感想だったことでしょう。
救いだったのは、一方のキャラクターデザインで安田朗氏が描いた
キャラクター原案にとても惹きつけられるものがあったこと。
ガンダム作品とは思えない外見と衣装のキャラ達が、
あのデザインのメカとどのようなストーリーを展開するのか、
そこに興味は尽きませんでした。
結果、放送前の不安をすべて吹き飛ばし、前述のように
∀ガンダムは私の大好きな作品となりました。
ターンエーのデザインは最初は驚ましたが、劇中の戦闘シーンは
カッコよく動き、また戦闘シーン以外では
兵器としてではない使われ方が多く描写され、
その活躍とデザインが絶妙にマッチし非常に愛着が湧いたガンダムです。
さらに、4クール1年間を通して機体の乗り換えがなかったのも珍しく、
ターンエーに愛着が湧く理由の一つですね。
ターンエーはIフィールドビーム駆動という名前の
駆動方式だというのは知っていたのですが、
目に見えないIフィールドの力場の流れによって、操り人形のように
機体を動すトンデモ設定ということを最近知りました。眼から鱗でした。
キットは当時の旧1/144を持っていました。
G~Xまでの1/144キットと同等のフォーマットでしたが
胸にボールジョイントが仕込まれていたりと、特異な
デザインながらもガンプラの進化が味わえた良キットです。
特に一見曲がりそうにない膝関節が、微妙なクリアランスで
90度曲げることができたのには驚ました。
シリーズラインナップは少なかったですが、カプル、フラット、
スモー、ターンXと、それぞれが特徴的で良い出来だったと記憶しています。
また、メタルマテリアルモデルという当時オーパーツではないか
ぐらいの超絶クオリティな完成品モデルを持っていました。
完璧なプロポーションとズッシリとした重量感がたまらない
お気に入りでしたが、肩アーマーとサーベルホルダーの付け根が
折れてしまったのが無念でした。
おわりに
HGCC 177 ターンエーガンダムは、AGPでも後期に
リリースされたこともあり、独自の関節デザインも再現された
とても気合の入ったクオリティのキットです。
MGモデルも評価が高いですが、このHGCCもほぼ文句のつけようが
ありません。印象的な平手が両手分付属しているのも好印象。
特にバックショットの情報量は圧巻です。
ターンエーガンダムのキットにハズレ無し、を声高らかに
宣言できるくらいオススメができます。
ではでは。
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