はじめに
今回紹介するガンダムは、
HGAC 163 「ガンダムダブルエックス(ガンダムダブルX)」です。
キットは2013年10月発売。定価1,700円(税抜)。
ガンダムダブルエックスはTVアニメ「機動新世紀ガンダムX」で、
主人公ガロード・ランが搭乗する後半の主役ガンダム。
ガンダムビルドファイターズ(無印)放送時に始まった
オールガンダムプロジェクト(AGP)の1体として発売された、
HGAWガンダムダブルエックスの簡単フィニッシュ仕上げのレビューとなります。
※機体本体と基本装備のみに
ゲート処理、合わせ目消し、部分塗装、スミ入れ、つや消しクリアーの
簡単フィニッシュを施したキットの素立ちレビューとなります。
素立ち総観
右手にDX専用バスターライフル、左腕にディフェンスプレートを装備。
素立ちで飾ることを前提としているため、ツインサテライトキャノンの
展開はオミットしています。
関節構造
首関節はダブルボールジョイントですが、アゴやヒゲが干渉し
可動範囲は狭いです。
胴体は腹部と腰部で二つのボールジョイント接続。
肩部はお馴染みのボールジョイント接続。
スイングが可能で胸を張れますが、バックパックに肩アーマーが干渉しやすいです。
股関節もお馴染みの、太ももロールありの軸関節です。
足首関節はHGAWガンダムエックスと同様に、アンクルアーマーが1パーツで
足首の側面からボールジョイント接続されます。
全体的にAGP基準の広い可動範囲を持っていますが、先述のように
肩アーマーがバックパックに干渉しやすく、可動の妨げになることも。
合わせ目
頭部は左右貼り合わせにより、ヘルメットの中心に合わせ目が出ます。
肩アーマー内側とバックパックに合わせ目がありますが、ここは未処理にしました。
脚部はスネの前後に出ます。
バスターライフルとツインサテライトキャノンの武装類の中心にも
もちろん合わせ目があります。
部分塗装
頭部はアンテナ中央のレッド、ツインアイのグリーン、ダクト等をブラックで塗装。
前後メインカメラはシール。
アンテナ中央のレッドがパーツ分けされていないガンダムは、近年では珍しいかも。
胴体部はマシンキャノンとブレストランチャーの砲口をグレーに。
胸部ガイドレーザー受信部は、グリーンのクリアパーツ内に
付属シールを貼っています。
腰アーマーはダクト類の内部をブラック、リアの▽をレッドとブラックで塗り分け。
腕部は上腕側面のダクトをブラック、前腕側面の
エネルギーラジエータープレートをゴールドで塗装。
脚部はヒザアーマーの▽、爪先のイエロー、
側面のエネルギーラジエータープレートのゴールド等、塗装箇所多し。
バスターライフルは銃身の上部とグリップ部をミッドナイトブルー、
後部の丸いセレクター?をグレーに塗装。
センサーは付属シールです。
ツインサテライトキャノンは砲身後部をグレー、砲口等をブラックで塗装。
センサーはシール。
手足のプレートをゴールドで塗ったので、リフレクター内部も
ゴールドで塗っています。
注意点
上記のように、シンプルなカラーリングに見えて意外と細かい塗分けが多いです。
また、ツインサテライトキャノンの重量により、後ろに倒れやすいのも注意です。
キット比較
前半主役機のガンダムエックスと比較。
発売時期は開いていますが、並べても違和感が無いように
まとまっていると思います。
平成ガンダム4作品の後半機体揃い踏み。世代としてはたまりません。
この頃から強機体には背中に羽根が付くようになりましたね。
素立ちキマリ度
評価:★★★★☆ 星4つ
若干胴体が短く見え、寸詰まり感があるのと
ヒジ関節の形状が気になりました。
思起ガンダムダブルエックス
ガンダムXは後半1クール分の話数が短縮されたため、ダブルエックスの
活躍を見る機会も少なくなったのが残念でした。
サテライトキャノンは1機のMSが持つ装備としては歴代ガンダムの中でも
最強クラスで、戦略兵器並の攻撃力を持つ作品の象徴的な位置付けになっています。
全編を通してガロードがサテライトキャノンを撃ったシーンは多くはないですが
(発射条件が非常に厳しいこともありますが)、威力を知らなかった
最初の1射目以降は大変上手に使用(活用)していたと思います。
宇宙革命軍のコロニーレーザーに対してダブルエックスとGファルコン、
ガロードとパーラの2人だけで立ち向かい、ツインサテライトキャノンの3連射で
ティファの救出とコロニーレーザー破壊を成功させた「月が見えた!」の1話は、
特に好きな回です。
また、発進時のセリフ「ダブルエックス、出るぜぃ!」が
当時妙に気に入っていました。
ダブルエックスの機体名は「XX」ではなく「Double X」と正式に書くようです。
番組タイトル表記では「X」が二つ重なった「XX」に見えますね。
ダブルエックスのデザインについては、細身だったGXに対してガッシリ感が増していて、
宮本武蔵がモチーフと言われるのも分かります。
カラーリングもνガンダム系統で黒成分が多くて落ち着きました。
搭乗者のガロードとは若干イメージが異なりますが、少年から大人への成長を
表しているのかもしれません。
ディフェンスプレートが今までに無かったシールドの形をしていたので
けっこう好きな装備でした。
キットは当時、旧1/144を購入。低価格ながら全身のサテライトシステムMk-IIの展開が
ほぼ再現されたプレイバリューの高いキットだったと思います。
さらにリミテッドモデル(LM)のGファルコンも所有していましたので、
合体遊びも楽しめました。
このLMは当時のキットとしても珍しい、組み立てに接着剤が必要、
1パーツ毎に中身が詰まった無垢成形、単色でポリキャップ未使用(後期の製品では
使用されたものもあります)と、まるでプラスチックで作られた
ガレージキットのような製品でした。子供の自分には難易度の高いキットでしたが、
Gファルコンのズッシリ感はたまらないものがありました。
HGAWでGファルコンのリメイクもぜひお願いしたいですね。
おわりに
今回のHGAW 163 ガンダムダブルエックスは、AGP第2弾として
2010年代基準の高いクオリティで発売されました。
リメイク機会が少ない機体だけにHGAW化は喜ばしかったですが、
AGPの低コスト路線によって若干影響を受けているであろう箇所があります。
特に額のアンテナ中央レッドやバスターライフルの色分けは頑張って欲しかった。
AGP以前に発売された前半機のガンダムエックスと後半機のダブルエックス、
後者の方が価格が安価という珍しい逆転現象が起こっているのは面白いところです。
近年、各作品を代表する量産機のHGキット化が盛んになってきています。
ガンダムXを始め、思い入れのある平成ガンダム作品で当時キット化を果たせなかった
マイナー機もどんどん出てくれたら最高ですね。
ではでは。
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